ただいま金曜日の23時過ぎ。土日休みの方は今週もお疲れさまでした。もし、まだ仕事が片付いていない方は、ラストスパート、なんとか踏ん張りましょう。と、微力でささやかなエールをお送りすることしかできませんが、お気持ちはお察しします。私は先ほどなんとか業務を済ますことに成功し、腰を落ち着かせてこれからいただくぶどうジュースと対峙しております。
今日いただきたいと思っているのが、アサヒ飲料の「カルピスとウェルチグレープ」という一品(商品ページはこちら)。カルピスとウェルチグレープについては、あらためて説明するまでもないでしょう。群雄割拠の飲料水市場の中でも確固たる地位を築き上げる巨星ブランドの両者。今はともにアサヒ飲料の傘下にあることからこのビッグコラボレーションが実現できたのかもしれません。
発売時のプレスリリース記事によると、「103年の歴史があり甘ずっぱいおいしさが特長の「カルピス」と、153年の歴史があり、濃厚な味わいが特長の「Welch’s」が今回、100年以上の時を経て、初めてコラボレーションします」とのこと。なんといいますか、とてもエモーショナルな説明で良いですね。100年以上の時を経て、というのが特にGood。パッケージデザインは比較的ポップで気軽に手に取りやすい印象を与えますが、その背景にはこの悠久なる歴史があることを知ると、ますます美味しそうに感じますね。
というわけで、実際に飲んでみましょう。
・・
…なるほど。もう一口飲んでみます。
……ああ、これはおいしいかも!
最初の一口で正直に思ったのは、「なんか中途半端かも?」ということ。合体することで両者の良さがかけ合わさっていれば良いのですが、そこまで高めあっているかと言えばそうでもなく、このぶどうジュースとは別に前々から販売している、カルピスの巨峰味と何がちょっとわかりかねました。
しかし、落ち着いて二口目を飲むと、印象は少し変わります。確かに口に含んだ直後はカルピスの巨峰味に近いテイストなのですが、後味に残るぶどう感は確かにウェルチのそれで、喉がキュッと締まるような酸味の効いた味わいを感じられます。
個人的にはこのぶどうジュース、ぜひ一口ずつじっくりと味わって飲むことを推奨したいです。なぜかと言うと、飲んですぐの印象はカルピスが優勢なので、ついゴクゴク行ってしまいたいところなのですが、そうすると後からじわっと顔を出すウェルチの味わいを存分に楽しみきれないまま、第二波のカルピス風味がやってきてしまいます。それだとカルピスの巨峰味じゃん、という感想に落ち着いてしまうので、ぜひゆっくりじっくり、夜更けの静かな時間に合わせて身体の隅々まで浸透させるようにいただく方が良いかもしれません。
カルピスとウェルチなので、もちろん期待通りのおいしさは楽しめます。しかし厳し目に言うと、その期待を大きく飛び越えるようなインパクトは感じづらいとも思いました。プレスリリースにあった「100年の以上の時を経て」という歴史に思いを馳せながらじっくりといただくとその真価にたどり着けるという、そのポップな見た目とは裏腹になかなか渋い楽しみ方が求められる、良くも悪くも複雑なコンテクストを持ったぶどうジュースでした。ちゃんと美味しいので、買って後悔はしないと思います。
カルピスとウェルチグレープ
・フレッシュさ:2.5/5
・濃厚さ:2/5
・自然的 or 人工的:人工的
・どんな夜に飲みたいか:ちょっと落ち着いてゆっくりしたい夜に